レミゼラブル あらすじ 原作

小説も音楽も雑食。, ReaJoyは読書エンターテインメントメディアです。読書をもっと楽しむために役立つ情報をお届けします。「日本一楽しい読書メディア」を目指しています。, 『小説・秒速5センチメートル』原作小説あらすじと感想【忘れられぬ人、忘れられぬ言葉、通り過ぎてきた恋が今を作った】, 『レ・ミゼラブル』ユゴー原作小説【あらすじ紹介!あなたはまだ本当のレミゼを知らない】, 『毎日読みたい365日の広告コピー』あらすじと感想【心打ちぬく珠玉のコピー365!! 140文字では語れなかった作品を中心に記事を書いていく予定。 「レ・ミゼラブル」ディーン・フジオカ主演でドラマ化 「オペラ座の怪人」原作を読むなら、おすすめの文庫はどれ? 各社版徹底比較! 「モンテ・クリスト伯」を読むなら、おすすめはどれ? 各社版徹底比較! 「二銭銅貨」と「レ・ミゼラブル」 【ホンシェルジュ】 日本では『ああ無情』のタイトルで知られる、ヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』。フランス革命前後の歴史に翻弄される人々を描いた名作です。この記事では、時代背景やあらすじ、登場人物などをわかりやすく解説していきます。 ©Copyright2020 僧侶上田隆弘の「お坊さんも自問自答ブログ」.All Rights Reserved. このドラマの原作は、ヴィクトル・ユゴーの長編小説『レ・ミゼラブル』(1862年発行)です。 あらすじ 空腹のあまり1本のパンを盗み、19年間も服役させられた主人公ジャン・バルジャン。 出所後も冷たい仕打ちを受け、他人を信じられなくなったバルジャンは、唯一優しく接してくれた司教を裏切り、教会から銀の食器を盗んでしまいます。 しかし司教は「自分が贈ったもの」だと嘘をつき、捕らわれたバルジャンを救いました。 司教の博愛の精神に触れて心を入れ替えたバルジャンは、名前を変えて人 … 夫婦のように愛しあった男に捨てられ、愛する娘のコゼットを手放すことになり、堕落した生活を送ってましたが、ジャン・ヴァルジャンの営む工場で女工として働くことになります。 ユゴー『レ・ミゼラブル㈤ 第五部 ジャン・ヴァルジャン』の概要とあらすじ 『レ・ミゼラブル』は1862年に発表されたヴィクトル・ユゴーの代表作です。 今回私が読んだのは新潮社版、佐藤朔訳の『レ・ミゼラブル』です。 40年間の読書で得た偏った知識をツギハギしながら、偏った記事をまとめています。同好の士の参考に。, 日本では「ああ無情」のタイトルで知られ、子ども向けの名作全集などには必ず収録されるユゴーの「レ・ミゼラブル」。完訳に挑戦しようと思うと、何種類かの文庫が出ており、どれを手に取ろうか迷われるのではないでしょうか。それぞれの訳の特色をまとめてみます。「レ・ミゼラブル」はフランスの小説家ヴィクトル・ユゴーが19世紀半ばに執筆した大長編です。貧しさのあまりパンを盗んだジャン・バルジャンが、ミリエル神父との出会いで改心して……と、子ども向けの抄訳などではこの辺のヒューマニズムの部分のみが強調されていたりしますが、全て読んでみると、サスペンスあり、アクションありのエンタテインメントで、退屈することなく読み切ることができます。ただし、一部を除いては。「一部を除いて」というのは、これは「ノートル=ダム・ド・パリ」など、他の小説にも見られるユゴーの悪癖で、本筋と関係のない歴史や風俗について延々と語り続けている部分があるのです。例えば、主要登場人物2人が出会うのがワーテルローの戦いのさなかなのですが、それだけのことを書くために、ユゴーが古戦跡を訪れて抱いた感慨から始まり、おもむろに百ページくらい費やして戦いの詳細を綴っていきます。読んでいると、明らかに伏線でもなんでもなく、本筋と全く関係ないことがわかります。ストーリーを求める読者には退屈極まる部分ですが、しかしユゴーは「これは物語の作者の権利である」と傲然と言い放つのです。全5部からなりますが、各部の冒頭にこのような文章が入っています。筆者は、この辺はすっ飛ばして読みました。というわけで、現在入手可能な文庫についてご紹介していきましょう。, 筆者:squibbon幼稚園児の頃から40を過ぎた現在に至るまで読書が趣味。学生時代は読書系のサークルに所属し、現在も出版業界の片隅で禄を食んでいます。好きな作家:江戸川乱歩、横溝正史、都筑道夫、泡坂妻夫、筒井康隆、山田風太郎、吉村昭。好きな音楽:筋肉少女帯、中島みゆき。好きな映画:笠原和夫、黒澤明、野村芳太郎、クエンティン・タランティーノ、ティム・バートン、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・フィンチャー。ブログ更新通知:https://twitter.com/squibbon19. Twitterで読書感想を書いてます。 ジャン・バルジャン:©︎Universal Studios. バルジャンは茫然としたまま街をさまよい、人気のない夕暮れの小道で子供から無意識に 小銭を取り上げてしまい、我に返った時、その罪の重さに気付いて慟哭する。 02・ ミリエル司教の大いなる愛によって、気高く生まれ変わったバルジャン。� 『レ・ミゼラブル』は映画でも舞台でも観たことはあるけど、実は私自身、ユゴーと誕生日が同じということもあり、この作品には少なからず縁を感じていた。, 完訳版の原作を読んだ今、私が知っていると思っていた『レ・ミゼラブル』は、この物語のほんの一部でしかなかったのだと思い知った。, 長い長い物語だけど、もしこの書評を読んで挑戦してみようと思った方は、是非とも簡易版ではなく完訳版で読んでほしい。, 人々の熱い感情を乗せる力強い歌に魂が震えた。ミュージカル映画好きには強くおすすめする。, 19年後に釈放されたものの行動を制限され、行く先々では冷遇され、食べるものも寝る場所さえもなかった。, 唯一温かく迎え入れてくれた司教の善意さえ信じられない彼は、司教が大事にしていた銀の食器を盗んで逃げてしまう。, 再び捕らえられた彼に、司教は「それは彼にあげたものだ」とさらに銀の燭台まで与えてくれた。, 釈放の条件を破棄し再び逃亡者となるが、やがて新しい土地で市長を務めるまでになり、自分が司教に施された善を市民に与えようと日々行動していた。, だが、囚人だった頃とは別人のような紳士になった彼に、疑いの目を向ける1人の警官がいた。, 小説に描かれているのは、歴史的記述も含めると1789年から1833年の44年間のフランスだ。, 2012年公開の映画でいうと、ジャン・バルジャンがトゥーロンの徒刑場から釈放された1815年から、彼が亡くなる1833年の18年間である。, 物語の後半で若者たちが街にバリケードを築く戦いは、1832年6月5・6日の6月暴動のこと。, バルジャンがパンを盗んだのも、そんな社会情勢の中、飢えた幼い家族に食べさせるためだったのだ。, バルジャンを助けたディーニュ村の司教は、自分たちは限界まで切り詰めて質素な生活をし、それ以外の全てを民に分け与えるという聖人のような人。, そんな司教でも人間らしい思想はあるし、決して純粋な「善」ではないことが小説には書かれていた。, それでも彼は、バルジャンに温かい食事と清潔なベッドを与え、罪を赦し、大事にしてきた銀の燭台まで差し出した。, 司教の恩を胸に「正しい人」になろうと誓ったバルジャンは、モントルイユ・シュル・メールという街でマドレーヌと名乗り、地元産業を発展させることに貢献したことで市長にまで押し上げられる。, 一方、ファンチーヌは、私生児である娘コゼットを宿屋を営むテナルディエ夫妻に預け懸命に働いた。, が、テナルディエからの度重なる金銭の要求についに体を壊し、転げ落ちるように娼婦となった。, もとは普通の家の美しい娘だったのに、好きになった男ははじめから遊びで、子供までつくったくせに、ある日なんの悪気もなく冗談のように彼女を捨てて消えてしまった。, ファンチーヌはこの物語を構成する大事な登場人物だけど、現実の世界中にいる彼女のように不幸な人は?誰の記憶にも残らず一生を終えたたくさんの人たちは?, ファンチーヌが遺したコゼットは、やがてバルジャンとマリユスに大きな影響を与えていく。, コゼットを迎えに来たマドレーヌ(バルジャン)が金持ちだとわかるや否や、マドレーヌを誘拐犯呼ばわりして金を巻き上げようとする。, 映画ではかなりコミカルなキャラにデフォルメされているが、小説ではかなり生々しい悪人だ。, そんな夫婦に育てられて、あとで出てくる彼らの娘、エポニーヌはどうしてあんなにいい娘に育ったのだろう。, 残念ながら映画や舞台には上映時間に限りがあって、この一家のほかの人物たちをバッサリ省いてしまっている。, コゼットを引き取ったマドレーヌ(バルジャン)は、彼の正体を知ったジャベール警部の手を逃れ、フォーシュルバンという名前で新しい生活を始める。, お互いを想い合っているコゼットとマリユスを見て、エポニーヌは自ら進んでキューピッドの役目をする。, コゼットが子供時代に一緒に育った娘と知っていても、嫉妬心を抑えて2人を助けようとするなんて!なんという健気な愛情だろう。, あのテナルディエ一家で育っても美しい心でいられるのは、生まれ持った魂が美しかったからか、それとも環境を言い訳にしてはならないという作者のメッセージなのだろうか。, バリケードを破られ建物の隅まで追い詰められたアンジョルラスが、銃で撃たれるシーンだ。, はずみで窓から逆さまに吊られ、絡まった反乱の旗の赤い色が、まるで血のように見えるショッキングな最期。, 『レ・ミゼラブル』では王政に対して、現代ではマクロン政権に対して、若者たちは自分の声をあげ世の中を変えようとする。, 長い間抑圧され、貧富の差に憤りを抱いていたフランス国民、とくに若者たちは、王政でもなく帝政でもなく民がつくる政治を命がけで勝ち取ろうとした。, 徒刑場で生まれ、法が絶対というジャベールは警部として大変有能で、バルジャンが行く先々に現れる。, そんな彼が6月暴動の最中、スパイ行為がバレたことでバリケード内のアジトに拘束された。, 処刑を覚悟した彼を殺さずに解放してくれたのは、なんと今まで自分が追ってきたバルジャンだった。, この後のジャベールの選択は、例えるならコンピュータがクラッシュするようなものだろうか。, ディーニュの司教に救われたバルジャンは、生まれてはじめて受けた善、そして神の愛に衝撃を受けて改心する…と、映画や舞台では描かれている。, ところが、小説のバルジャンの精神は、今まで自分の中心を占めていた人間不信と怒りに、善と愛が取って代わろうとせめぎ合いをしていた。, 深い葛藤に周りが見えなくなっていた彼の足元に、通りかかったプチ・ジェルヴェ少年の落とした銀貨が転がってきたのだが、バルジャンはそれに気づかずに少年を追い払ってしまう。, 善悪を示すバロメーターの針は、19年間の獄中生活で蓄積された強い負の感情により、錆び付いて固定されていた。, コゼットを連れてジャベールから匿ってもらう修道院は、本来限られた者以外の男子禁制。, 運良く匿ってもらえたのは、そこで庭師をしていたフォーシュルバン爺さんを、以前マドレーヌだった時のバルジャンが命を救ったという恩があったから。, さて、永久礼拝修道院であるプチ・ピクピュス女子修道院では、修道女たちが禁欲と節制のほかに、交代で休みなく神に祈りを捧げる。, 一方は犯罪があり、有期であり、暗黒があり、憎悪が生まれ、一方は純潔であり、終身であり、光があり、祝福と愛が生まれる。, かつて自分がいた劣悪な場所と、自ら望んで祈りを捧げる修道女たちとの違いに気づいていく描写は、とても力強く、バルジャンを通してユゴーの思想が伝わってくるようだ。, あれは1830年の7月革命をモチーフに描かれた。ユゴーはそれを観て、女神の右側のピストルを持った少年をモデルにガヴローシュを書いたと言われている。, 今までただのストリートチルドレンだと思っていたら、小説では少年の意外な出生が語られていて驚いた。, テナルディエ妻は女児以外には全く愛情を注がず、両親はいるのに3人ともほとんど孤児と同じように生きてきた。, 兄弟と知らず一夜の雨宿りを共にする幼い3人の場面に、なんとも言えない切ない気持ちになった。, 過酷な毎日を、それでも明るく溌剌と生きるガヴローシュの健気さを見ていると、読んでる私も勇気付けられるような気がする。, 完訳版『レ・ミゼラブル』には、物語とは別にフランスで起こった革命や戦争、宗教的・政治的観念、パリの下水道事情などがかなりのボリュームで書かれている。, もしかしたら、今まで完訳版に挑戦したものの、この部分で挫折してしまった人もいるかもしれない。, ここを読むことで、現代の日本に居ながら、フランス革命以降の時代に生きた人たちの気持ちに寄り添うことができるのだから。, アンジョルラスが恋人を「祖国」だと呟いた気持ちに少しでも寄り添うことができれば、小説も映画も舞台もより楽しむことができそうだ。, 原作に主題歌をつけるとしたら、『レ・ミゼラブル』のミュージカルは名曲揃いなのでどれも捨てがたいが、やっぱり「民衆の歌」がベストだと思う。この物語の土台を支えているのは民衆なのだから。, 映画では「エピローグ」にも使われているが、戦いに敗れた若者たちが、屋根を超えるほどうず高く積み上げられたバリケードの上で歌うラストは壮観だった。, 小説の序文で、このような出来事はいつの時代にもどこにでも起こりうる、というような事をユゴーは書いていた。, 現代の日本でも、それこそ私の住む街にも、ファンチーヌやコゼットやガヴローシュはいるかもしれない。, 2012年に放映された映画『レ・ミゼラブル』も無料なので、今すぐ映画を観たいという方はぜひチェックしてみてください。もちろん他の映画も観ることができます。, 元司書。2人の男子高校生のお母さん。 写真出典:imdbnhk総合で放映されているbbcドラマ「レ・ミゼラブル」を紹介します。何度も舞台や映画になるような有名な作品です。そのため名前は聞いたことがあるのですが、主人公ジャン・バルジャンがパンを盗んで投獄されるということしか知りま 『レ・ミゼラブル』のあらすじや登場人物はもちろん、映画・舞台・ドラマでは描かれなかった物語も紹介。一生のうちで一度は読んでおきたい完訳版レミゼ。ユゴーの見たフランスを見てみたくはありま … 「レ・ミゼラブル」と「ああ無情」に違いはあるのか、あるとしたらどんな違いがあるのか、詳しく解説しています。また、日本で手に入る「レ・ミゼラブル」と「ああ無情」の小説(文庫・単行本・児童書)も一挙まとめてご紹介。 親鸞とドストエフスキーの驚くべき共通点~「なぜ僧侶の私にドストエフスキーが必要なのか」まとめ10記事, Yahoo!ニュース「百貨店はついに「大閉店時代」に突入、東京商工リサーチが解説」を読んで, 「バイロン的」ってどういうこと?イギリスの詩人バイロンの代表作『マンフレッド』を参考に, 「第五部「ジャン・ヴァルジャン」。1832年6月5目、パリの共和主義者はいっせいに蜂起し、市街戦を展開する。その中には傷ついたマリユスや彼を助けるジャンの姿もみられた。やがてコゼットとマリユスは結婚し、ジャンはマリユスに自分の素姓を語り、離れて暮すことになるが、コゼットがいなくなるとジャンは心身ともに衰え、二人がかけつけた時にはすでに死の床にあった……」, さて、最後の戦いが行われる前、ジャン・ヴァルジャンはコゼットの恋人、マリユスを救うためバリケードの中へと潜入します。, 愛するコゼットを失うかもしれないという苦しみから、マリユスがバリケード戦で死んでしまうことを望んでいたジャン・ヴァルジャンでしたが、やはり彼は善良なる男でした。彼はマリユスを死なせないためにも、バリケードへ赴くのです。, 共和主義者たちに迎え入れられ、敵の攻撃から彼らを守ったジャン・ヴァルジャンはすぐに信頼を得ることになります。, ジェヴェールはスパイとしてこのバリケード内に潜り込んでいましたが、素性がばれ拘束されていました。, 信頼を得ていたジャン・ヴァルジャンはそれが認められ、ジャヴェールと共にその場を離れていきます。, ジャヴェールは殺されることを覚悟します。彼が死ねばジャン・ヴァルジャンは永遠に自由になり、もはや追って来る者もいなくなるからです。, しかしジャン・ヴァルジャンは彼を殺すどころかナイフで縄を断ち切り、彼を自由の身にします。そしてあろうことか、自分の住所さえ教え、「もし私がここから出られたら、そこにいる」と伝えてしまいます。, しかし彼は復讐どころか、自分を逃がし、さらには自分を捕まえてくれとさえ言うではありませんか。, これまでジャヴェールはいつもジャン・ヴァルジャンのことを「お前」と呼んでいました。, しかし去り際に彼は無意識に「君には悩まされる」と漏らし、もはや「お前」呼ばわりはできなくなっていたのでした。, これはジャヴェールにとってはありえない心境の変化でした。このことについてはまた後にお話しします。, 警察側の激しい攻撃によってバリケードは突破され、共和主義者たちは勇敢に抵抗するもついに最後の時を迎えます。, ジャン・ヴァルジャンはそんな彼を背負い、なんとか脱出を図ります。ここにいたら皆殺しにされてしまうからです。, パリの下水道はあまりに巨大かつ複雑に入り組んでいて、ユゴーはそれを「巨獣のはらわた」と表現しています。, ジャン・ヴァルジャンはマリユスを背負い、「巨獣のはらわた」をさまよい、脱出を目指します。この真っ暗闇の下水道の冒険も手に汗握る張り詰めたシーンです。ジャン・ヴァルジャンの不屈の精神と、英雄のごとき肉体の力強さが感じられます。, ここでもまた劇的な出会いがあり、テナルディエとのまさかの邂逅や、なんとか脱出したかと思いきやまたもやジャヴェールと対面するという目まぐるしい展開。, とは言っても、言葉を交わすだけですがジャヴェールにとって自分の存在意義が揺らぐほど、いや全てが崩壊するほどの衝撃を彼に与えることになります。, ジャン・ヴァルジャンとマリユスは無事に帰還し、コゼットとマリユスは後に結婚することになります。, これでめでたしめでたしと思いきや、ジャン・ヴァルジャンは自分が徒刑囚であったこと、脱獄をしたことをマリユスに伝え、身を引き、コゼットを失った苦しみにもがき苦しむことになります。, マリユスはジャン・ヴァルジャンのことをほとんど知りません。彼がバリケードから自分を救ってくれたことすら知りません。, この誤解がどう解けるのか。そしてジャン・ヴァルジャンは最後にどうなってしまうのか。物語はそうしてフィナーレを迎えていくのです。, そしてそこから負傷したマリユスを背負ってパリの下水道を踏破するジャン・ヴァルジャン。, 何が起こるかわからない暗闇の地下迷宮を追手が迫りながらも逃げ続けるシーンは尋常ではない臨場感、緊張感でした。, また、私の中での最高のシーンはジャヴェールがジャン・ヴァルジャンをもはや「お前」呼ばわりできなくなってしまったシーンです。, それはジャン・ヴァルジャンが第一巻でミリエル司教と出会って人生ががらっと変わった場面を彷彿させます。, 自分が信じていた法の絶対性が揺らぎ、罪人であるジャン・ヴァルジャンの偉大なる善の力に恐れおののくジャヴェール。, ジャヴェールの内心の戦いがユゴーによって丹念に描かれます。これは5巻にわたってジャン・ヴァルジャンとジャヴェールの戦いを見届け続けた私たちにとっても非常に重大な問題です。, 善良なるジャン・ヴァルジャンを捕えようとする、血も涙もない悪玉として描かれていたジャヴェールという男ははたして何者だったのか。, 私はジャヴェールこそ『レ・ミゼラブル』のもう一人の主人公だと思っています。善と悪に引き裂かれ、そして自らの信念に殉じていたがゆえに破滅するその心。これはドストエフスキーにも通ずる問題のように思います。, 『レ・ミゼラブル』の中で私が最も印象に残った人物こそこのジャヴェールです。登場するシーン自体はそこまで多くはありませんが、第5巻はもう彼の輝きが別格でした。, 最高に美味しいものを心ゆくまで味わった幸福な満腹感とでも言いましょうか、とにかく心地よい満足感です。, 最後もハッピーエンドで暗くなることもありません。これまでずっと戦い続けてきたジャン・ヴァルジャンに「お疲れ様」とねぎらいたくなる気持ちでいっぱいになります。, たしかに『レ・ミゼラブル』のタイトル通り、「悲惨な人々」がたくさん描かれます。ファンチーヌはその最たる例です。, しかし、そんなみじめな人びとを生み出すこの世においてジャン・ヴァルジャンのような人間が戦い続けている。ミリエル司教のような高潔で善良な人間がいる。そしてかれらの善なる力が次の世代に引き継がれていく。, ドストエフスキーは人間のどす黒さを描く暗い作家というイメージが世の中では根強いです。, この事実はドストエフスキー作品と対面する時にも必ず何かしら影響を与えてくれるものだと私は思っています。, 以上、「名作ミュージカルの原作はやはり圧倒的傑作だった ユゴー『レ・ミゼラブル㈤ 第五部 ジャン・ヴァルジャン』でした。.

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