「やはり侵食タイプか、厄介だな」 天井から落ちてきたビルの残骸に叩きつけられた2号機は、無残な姿で足止めを食ってしまう。しかし、使徒は休む暇を与えずに第二波を放ってくる。 コアの表面に沢山の小さなアヤナミが浮かび上がる。 そう言ってミサトは携帯をシンジに差し出す。 「恐らくプラグ深度はマイナス値。汚染区域突入もいとわないとわね」 リツコは大量の吸殻で埋まった灰皿にタバコをねじ込む。, 暴走後、シンジは隔離室に拘束されていた。 マヤは最悪の事態を考えて躊躇する。しかし、ゲンドウは断固とした姿勢で怒鳴る。 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序のセリフとストーリー / EVANGELION:1.01 YOU ARE (NOT) ALONE. 「やられた！これで奴がドグマに侵入しても自爆しない！リリスに苦もなく辿り着けるわ！」 「やめなさい！シンジ君！ヒトに戻れなくなる！」 意識の向こう側にレイの姿が見える。 初号機がNERV本部の最上部を踏みつける。その度に大きな揺れが発令所を襲う。
「地表全装甲システム融解！」 ミサトは初号機の姿を見て唖然とする。 今回は初号機の正体について考察し、初号機の秘密に迫っていこうと思います。, エヴァンゲリオンとは汎用人型決戦兵器と呼ばれる兵器です。 「まさか、使徒がエヴァを捕食するなんて……あり得ないわ！」
シンジは初号機をNERV本部の頂点に上らせて、声を震わせていた。 マリは半狂乱状態でA.T.フィールドを叩き続ける。しかし、使徒は黙って見ている訳ではなかった。帯状の腕をドラム缶状に丸めると、それを勢いよく伸ばして2号機を切りつける。そして、強力な刃物となって襲い掛かった腕を振り上げた途端に、2号機の左腕は切断されて湖に落下する。2号機は、切り落とされた左腕と切りつけられた右腹部から大量に出血する。 「にゃろ〜、なんてやつ……」, その時、発令所では初号機のダミーシステムの準備が進められていた。 縦長のコントロールルームで状況を見ていたミサトが一息つこうと思ったとき、スカートのポケットから携帯の呼び出し音が鳴った。 冬月はゲンドウに気付いて振り返る。 「作戦系統に問題は無い。今は碇司令が直接指揮を取ってるよ」 「目標は、ターミナルドグマ第7層を降下中！」 「綾波、父さんのこと、ありがとう……」 「は……！」
「生きてる……」 シゲルが緊急を知らせるモニターを睨みつける。 「ここに来るわ！非戦闘員、退避！」 マコトが向かってくるエヴァの情報を見て声色を変える。 「ダメです！体内に高エネルギー反応」 マヤがゲンドウの方に振り返る。 『全神経回路、ダミーシステムへの直結完了』 「くそっ、止まれっ！！止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ……」 「生命維持に支障発生、これ以上はパイロットが危険です！」とマヤが叫ぶ。 マヤは想定の範囲内を超えた数値を見て警鐘を鳴らす。 ミサトの持った受話器からマコトの声が漏れる。ミサトは、高速で過ぎ去っていく貨物車を目で追って唖然とする。 「何故、碇シンジがパイロットに選ばれたのか。」 ミサトはすぐさま手を打とうとする。 「今の彼なら、やりかねませんね」 「また逃げ出すのか？」 母親の魂が取り込まれているのが理解できれば、エヴァの暴走が起こる理由もわかると思います。, ちなみに活動限界が設定されている理由は、暴走が活動限界によって制限しなければ覚醒し世界を滅ぼしかねないからです。 レイがそう言い終わった直後、巨大な爆発が起こり、辺りは光に包まれる。轟音と共にNERV本部にも爆発の衝撃が伝わってくる。真っ白になった主モニターを見つめる一同。 シンジの足元にまで2号機の血が伝ってくる。 「使徒！」とミサトが叫ぶ。 「現在も進行中です。旧小田原防衛線を突破されました」 「何だよ父さん……何だよ……！何やってんだよ！」 「例はいいわ。愚民を助けるのがエリートの義務ってだけよ。元々みんなで食事ってのは苦手だし、他人と合わせて楽しい振りをするのも疲れるし、他人の幸せを見るのも嫌だったし、私はエヴァに乗れれば良かったんだし、元々一人が好きなんだし、馴れ合いの友達は要らなかったし、私をちゃんと見てくれる人は初めからいないし、成績のトップスコアさえあればNERVで一人でも食べていけるしね」 「うおぁうぉぉおぉ！！」 マリがシンジの背中に語りかける。シンジは2号機の手に乗ったまま、自分の手に付いた血を見つめていた。すると、シンジは何かを決心したように、2号機の手から飛び降りる。マリがシンジの背中を見届けた直後にエントリープラグのモニターが切れる。 「……！」 『第5戦車中隊、18号防衛線に展開終了』 「事故現場南西に未確認移動物体を発見。パターンオレンジ。使徒とは確認できません」
シンジは食事会に向かう途中に、携帯で連絡を受ける。 シンジはようやく安堵の表情を浮かべる。 シンジは叫び声を上げながら、使徒を抱えて射出リフトまで押し出して行く。 「エヴァにこんな力が……」 「しかし、これでまたパイロットは一人きりだ」とシゲルが言う。 ミサトは丘の上にある、3号機仮設ケージの方を眺めて言う。 プラグ内でわめいていたシンジは、思うように体が動かなくなって悔しがる。初号機はコントロールを失い、後ろに倒れると、そのまま本部の斜面を滑り落ちて行った。, シンジは自分の内面世界で、電車に乗っている風景を見ている。 ミサトは主モニターに映る2号機の姿をじっと見据えている。 エヴァという兵器一つとっても謎が多いのが現状です。, しかしこの考察をきっかけにして、これから公開が予定されている「シン・ヱヴァンゲリヲン新劇場版：||」を楽しむために、考察を深めていただければ幸いです。, 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。, このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。. 「……何の音だ！？」 「でも……できないよ……人殺しなんてできないよー！」 しかし、途中で活動限界がなくなるのは、使徒ゼルエル戦にてゼルエルを捕食したため、コアを食べたことで生命の実を取り込んだからです。, だからアニメ後半は、電源装置がつながっていなくても動き続けられるのです。 「よっ！ほっ！はっ！これで行くか〜？にゃあ！」 ──えっ？ 『主電源切替え終了。内部電圧は、規定値をクリア』 「うっ！」 「シンジくん……！」 「さぁ、約束の時だ。碇シンジ君」 「ダメです。停止信号およびプラグ排出コード、認識しません」とマヤが報告する。 リツコでさえ、この想定外の事態にただ驚くことしかできないでいた。 「僕は、エヴァンゲリオン初号機パイロット、碇シンジです！！」, その間、使徒はNERV地下への進行を開始していた。 『初号機、ATフィールド不安定！』 地上に配置された戦車の砲撃が始まる。 シンジはダミーシステムに操縦桿を乗っ取られて動揺する。 ミサトが焦りを見せる。 レイは何も身に着けていない姿で膝を抱えて丸くなっていた。ただ何も無い空間で一人きりで浮かんでいた。 シンジのいるコックピットに中継し、マコトが現状を知らせる。 『検査数値は誤差範囲内』 「綾波、どこだ！」 「モード反転！裏コード、ザ・ビースト！」 「何だかミサトと二人で話がしたくってさ」 マコトが「エヴァ2号機と会敵します！」と続ける。 「ダメなの。もう、私は、ここでしか生きられないの……」 シンジは、病院のベッドの上で夢から覚めた。 『目標健在』 たった一言だけだった。アスカは一瞬驚いた。しかし、何だか全てがどうでも良くなったような清々しい気持ちになって携帯を閉じる。 その時、零号機がせり上がるリフトに乗ってジオフロント地上部へ現れる。その腕にはN2誘導弾が抱え込まれていた。 「……リツコは？」 ゲンドウは司令席に座ったまま、顔の前で手を組んでシンジを見据えていた。 「そっか……私、笑えるんだ」 「今のパイロットよりは役に立つ。やれ！」 槍は初号機を串刺しにして地面に突き刺さっている。カヲルは不穏な様相でそれを見下ろす。, レイとシンジを取り込んだまま凍結されるエヴァ初号機。 司令席の横に立っている冬月が、シゲルに確認を取る。 「またここだ……。もう嫌だ」 「エヴァに乗るかどうかなんて、そんなことで悩むやつもいるんだ」とマリは言った。 マコトが状況を見守る。 アスカは真新しいプラグスーツに着替えながら化粧台に置いた携帯に話しかける。 シンジは2号機の手に握られて助かるが、その中でうずくまって現実から逃げようとする。 助走を付けて高く舞い上がった2号機は、使徒の頭上からダガーを突きたてて奇襲を仕掛ける。 「人の域に留めておいたエヴァが本来の姿を取り戻していく。人のかけた呪縛を解いて、人を超えた神に近い存在へと変わっていく。天と地と万物を紡ぎ、相補性の巨大なうねりの中で、自らをエネルギーの凝縮体に変身させているんだわ。純粋に人の願いを叶える、ただそれだけのために！」 「やはりこれか……」と冬月が言う。 果たして、生きることを望む人々の物語は、どこへ続くのか。 「先生のところにおいてあったのを、僕がもらったんだ。耳を塞ぐと心も塞がるんだ 。嫌な世界と触れ合わなくてすむからね」 碇ユイは、碇ゲンドウや冬月コウゾウらとともに研究者として初号機の制作をしていました。, つまり、シンジの母親が研究者チームの一員だったのです。
「だが、それが事実だ」 ギシギシと鉄が圧縮されていく嫌な音が響く。シンジが必死に叫ぶ。しかし、無常にも初号機はエントリープラグを噛み砕いてしまう。 初号機は、3号機のエントリープラグを口に咥えると、それを噛み砕こうとする。その異様な音に気付いたシンジは、嫌な予感を感じて動きを止める。 「構わん。そいつは使徒だ。我々の敵だ」とゲンドウは続ける。 マコトもモニターの方を見つめて言う。 「ヘックション！」, かつて使徒のコアだったレイの姿をしたものが、初号機に取り込まれて行く。初号機の上空に渦巻く赤いブラックホールが、全ての物を飲み込んでいく。初号機は赤い光に包まれて宙に浮かぶ。 「行きなさいシンジ君！」とミサトが叫ぶ。 レイはシンジの手につかまる。シンジはレイの手を掴むと、全身全霊を込めて闇から引き上げる。レイの手にはシンジの音楽プレイヤーが握られていた。初号機が使徒のコアから手を引き抜く。使徒のコアは分解し、一つの形に収束する。コアの結晶はレイの姿に変わり、初号機と共に天空へと上って行く。, 「数が揃わぬうちに初号機をトリガーとするとは……碇司令、ゼーレが黙っちゃいませんよ」 N2誘導弾の先端が使徒のA.T.フィールドを侵食し始める。 『リスト308、チェック開始』 「どうしたのアスカ？本番前に」 「ところでさ、赤いのはいいんだけど、このテスト用プラグスーツって……見え過ぎじゃない？」, 「エントリースタート」 「綾波の眼鏡と同じだよ」と言って、幼い頃のシンジがシンジの左斜め前に現れる。 「了解」とマコトが答える。 その時、コックピット内の景色に異常が発生し、侵食を開始する。光の粒と笑い声に包まれたアスカは、精神を犯されて3号機を暴走させる。 「分かろうとした」とシンジは言う。
マリがそう叫んだ瞬間、エントリープラグ内のモニターが落ちて赤く染まる。2号機の肩に装備されていた拘束具が木っ端微塵に吹き飛び、そこから2本の突起物が出現する。 「第6200層までの汚染を確認」 「エヴァ初号機！？」 「カットですか！？」 ミサトがその状況に素早く対応する。 シンジは2号機から目を逸らして床を見る。そこには、2号機の血が床を伝って流れていくのが見えた。 「ありゃ、行っちゃったか」と言ってマリは肩を落とす。 リツコの号令と共にテストが開始される。 「時が来たね」, 『総員、第一種戦闘配置』 「初号機は？」 「ホンッと羨ましいよぉーーぅうわぁーーっ！」 「24層すべての特殊装甲が、一撃で……」 『ダミーシステム、接続完了』 「ありがとう」 マコトが主モニターに映る使徒の姿を見て愕然とする。冬月も同じモニターを見て「第10の使徒、最強の拒絶タイプか。予想以上の破壊力だな」と言った。 では初号機には誰の魂が取り込まれているのか。, 初号機は、第2使徒リリスを基に造られたエヴァです。 シンジは、そのアナウンスを聞いて、これから何が起ころうとしているのかを悟る。 『プラグセンサー、問題なし』
シンジは3号機の背中に、まだエントリープラグが入っているのを発見してしまう。3号機は、無防備な姿勢で立ち上がった初号機の首に腕を伸ばして掴み掛かる。そして、腕力で持ち上げると、山腹に叩きつけて首を締め上げる。シンジは、何とか腕を首から引き剥がして逃れようとする。しかし、3号機は肩から人間と同じような腕を2本生やして攻撃を続ける。合計4本の手で押さえつけられた初号機は、完全に動きを封じられてしまう。肩から生えた人間のような手が、初号機の首を締め上げる。更に、そこから侵食を開始する。 不器用なアスカを見て、ミサトは優しく微笑む。, 2年A組の教室。 『エヴァMark10』の中身は旧劇場版の量産機。 『エヴァMark10』について、SNS等ですでに多くの考察がされています。 エヴァMark10は量産型のエヴァンゲリオンっぽい？ 冒頭10分に登場した44Cの類ではないか？ シンエヴァは旧劇場版の続きを描くのではないか？ マヤはモニターを見て驚きの声を上げる。 「ゼロ距離ならばっ！」 レイの声が聞こえる。 「ダミーを受け付けないとは」と冬月が言うと、司令席に座って静観していたゲンドウが立ち上がる。 「……一体何が！？」とミサトが叫ぶ。 「初号機、活動限界です！予備も動きません！」 「身を……捨ててこそ……浮かぶ瀬も……あれっ！」 「まさに籠城だな……」とシゲルがぼやく。 そう言ってシンジは司令室を後にする。 「けどもういらなくなって置いていったものなんだ」とシンジが言う。 「左腕を応急処置中！かろうじて出せます！」 「シンジくん！！」 マリは残る力を振り絞って2号機を動かし、最後のA.T.フィールドを食い破る。その瞬間に零号機のN2誘導弾が使徒の体に到達する。しかし、使徒はコアにシールドを張って直撃を避ける。零号機は2号機を後ろへ投げ飛ばして爆風から遠ざけようとする。 精神ともにエヴァに宿るのです。, 初号機の起動確率が０．００００００００１％という「オーナインシステム」（０が９つだからです。）と呼ばれるほど、非常に困難なものとされていました。, この初号機が受け入れたパイロットは碇シンジです。
「今日はぁ〜綾波にぃ〜お呼ばれなんだろぉ？」 それは碇ユイの魂が入っているから、シンジの母親であるからだと考えられています。, 彼女がシンジの母親であることで、シンジを求めているのではないかとされています。 「しかし碇、このままではパイロットが死ぬぞ」 「ダメです！危険すぎます！」 「Beautiful World (PLANiTb Acoustica Mix)」, 世界が終わろうとしたその時、空から巨大な槍が飛来して初号機に突き刺さる。初号機の頭上にあった赤いブラックホールが晴れていく。そして、静かな夜と満月が空に戻る。
「目標って、これは……エヴァじゃないか。……そんな」 エントリープラグ内のアスカの元にも、リツコの指示する声が聞こえている。 「プラグ深度、180をオーバー！もう危険です！」 その報告を聞いてリツコが声を上げる。 『3号機の破片の回収では、全て傷付けるな……』 プラグ内が暗くなり焦りを見せるシンジ。 リツコは急いで主モニターに目を向ける。 「第3基部に直撃！」 ゲンドウは初号機に向かって語りかける。その時、初号機のケージ内からシンジの声が聞こえる。 廃棄される要塞都市。 「ミサト！？」 「でも最近、他人と居ることもいいなって思ったこともあったんだ。私には似合わないけど」 「構わん、システム解放、攻撃開始」, 初号機は、3号機の手を力で跳ね除けると、3号機の首に掴み掛かった。3号機は、強烈な締め上げに苦しみもがき、形勢が一気に逆転する。 初号機は使徒に覆いかぶさってコアに手を伸ばす。強烈な力によって侵入を拒むコアに向かってシンジが叫ぶ。 使徒は動かなくなった初号機に対して、2号機の時と同じように切断攻撃を仕掛ける。初号機は、帯状の腕に貫かれて空高く持ち上げられた。ミサトたちは、走って本部の外に出る。 「うん、これ昔父さんが使っていたものなんだ」とイヤホンをしたシンジが答える。 そうシンジが言い切ると、ゲンドウは作戦変更を指示する。 シンジは光のエネルギーに包まれながら、全力で使徒のコアに手を伸ばして行く。初号機は両手をかざして全エネルギーをコアに集中させる。すると、遂にコアの表面が解放され、深部への道が開かれる。シンジは操縦席を飛び出してエントリープラグの深部へと這って行く。 シンジは光の中で、レイに全てを委ねる。, マリは活動を停止させた2号機の外に出て初号機を見上げる。 「目標、ジオフロント内に進入！」とシゲルが叫ぶ。
準備が整うと、ゲンドウはすぐさま攻撃の支持を出す。 ミサトはコントロールルームから出て仮設の橋を渡りながら電話に耳を傾ける。 新たに現れた使徒は、通常兵器の攻撃を真正面から突破し、目から放つ光線によって兵装ボックスを一瞬で消滅させた。ミサトはゴンドラに乗って第1発令所へ移動中に、大きな揺れに襲われて身構えていた。 さぁて、この次も、サービスサビスーぅ！.
しかし、足をもつれさせて、そのままシンジを押し倒す格好で二人とも床に倒れる。, 『エヴァ3号機、有人起動試験総括責任者到着。現在、主管制室に移動中』 「そ、そっか……」 するとゲンドウは、防戦一方のシンジに通信を入れる。 「碇君が、もう、エヴァに乗らなくても、いいようにする！だからっ！！」 『ただいま日本政府より非常事態宣言が発令されました。緊急条例に基づき、当列車は最寄の退避ステーションに停車いたします。降車後はすみやかに指定ホールの退避用インクラインにご乗車ください』 ゲンドウはサルベージと呼ばれる、彼女の肉体と魂を取り出すことを試みますが、できず彼女が戻ってくることはありませんでした。, ここで、碇ユイは死亡し、肉体はエヴァから帰ってくることもありませんでした。 マリの叫びと共に咆哮を放った2号機は、アンビリカルケーブルを引きちぎる勢いで使徒へと突入していく。恐ろしいほどの脚力で宙に舞った2号機は、使徒の放ったA.T.フィールドを突き破って使徒の懐に迫る。しかし、使徒は分厚い鉄板のようなA.T.フィールドを追撃させて自分の間合いを死守しようとする。2号機は一旦跳ね返されるが、再度助走を付けて飛び掛ると、強化ガラスを一枚一枚割っていくようにして、A.T.フィールドに殴りかかっていく。 「まさか！」 「レイ！やめなさいっ！レイ！！」 「2号機……最後の、仕事よっ！！あと……、一枚いぃぃぃっ！！」
怒りに覚醒したシンジは目を赤く光らせて使徒を睨みつける。それに共鳴するように初号機もまた、目に光を取り戻していく。 「エヴァの獣化第2形態。ヒトを捨て、闘争に特化させても勝てない……これが私たちの限界なの？」 「うおぉぉぉーーーーーーーっ！！」 「碇、本当に良かったな」 「そんなことないわよ。アスカは優しいから」 ゲンドウは息を切らして初号機の前に立っているシンジを見据える。シンジはゲンドウの姿を目の当たりにして、一瞬躊躇いを見せる。 鉄板のように硬いA.T.フィールドにダガーを突き立てたマリは、肩のウエポンボックスを開いてニードルガンを連射する。しかし、使徒は全ての攻撃を完全に防ぎ、A.T.フィールドで2号機を遠くまで吹き飛ばしてしまう。 主人公が操るエヴァンゲリオン初号機、この機体には様々な秘密があります。 ミサトはシンジに駆け寄って手を握ろうとする。しかし、シンジはそれを避けるようにして玄関の外に出る。 「……綾波ーーっ！！」 ミサトは十字架の首飾りを握り締めて過去の記憶を呼び起こす。 「主管制システム、切り替え終了」 カヲルは不思議な静けさをもって初号機の上に浮かぶ。Mark.06の頭上には光の輪が宿っている。
初号機が力を込めると、3号機の首が音を立てて折れた。その音と共に、初号機の首を絞めていた人間のような腕が力なく垂れ下がる。初号機は、3号機の首を掴んだまま体を持ち上げると、振り回して地面に叩きつけた。そして、3号機の拘束具を無理やり引き剥がすと、肉を食いちぎって辺りにばら撒いていく。一瞬のうちに血や内臓が街に散乱する。初号機の攻撃を受けて、3号機は完全に動きを停止させる。初号機は雄叫びを上げると、3号機の顔面を殴りつけて破壊する。その後も止まることなく続く殺戮を見て、発令所の職員たちは凍りつく。
「2号機との通信は？」
「だから今、助ける！！」, 初号機は使徒のコアに手をかざしたまま空へ浮かんでいく。頭上にあった光の輪は、赤いブラックホールのように変化し、徐々に大きくなっていく。
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「……アスカは？エヴァ3号機は！？」
「コアユニット、ダミーを拒絶！ダメです！エヴァ初号機、起動しません！」 リツコは初号機を見上げて、これから起ころうとしていることを暗示する。 加持は密かにジオフロント上でその光景を目撃していた。一方別の場所では、冬月とゲンドウが事の成り行きを見守っていた。 レイは、深い海の底から海面を見上げた深海魚のように、光の中からシンジが下りてくる姿を目にする。 「プラグ深度、100をオーバー。精神汚染濃度も危険域に突入！」 「エネルギーが切れた！」 『地対空迎撃戦、用意！』 首の苦しみから解放されたシンジは大きく息を吐く。しかし、直ぐに再起動が掛かり、コックピットに見たこともない装置が出現する。 ミサトはゆっくりと目を覚まし、現実を確かめる。ミサトは左腕に包帯を巻いて寝かされていたが、命に別状はなさそうだった。ミサトが横を向くと、加持が心配そうに見守っていた。 「零号機！？ライフルも持たずに！」 仮設ケージに拘束されていた3号機が雄叫びを上げると同時に大爆発が起こる。, 「え……松代で爆発事故……？」
「なぜ急に！？」 『エントリープラグ、挿入位置で固定完了』 精神ともにエヴァに宿るのです。 初号機の起動確率が 0．000000001％ という「オーナインシステム」（0が9つだからです。）と呼ばれるほど、非常に困難なものとされていました。 この初号機が受け入れたパイロットは碇シンジです。
音声ガイダンスが流れた後にリツコの声が聞こえる。 「L.C.L.圧縮濃度を限界まで上げろ」 ミサトは作業状況を確認しつつ指示を出していく。 「そんなの関係ないよ！」とシンジは言う。 『主電源延長ケーブルの接続作業は、後2分で完了予定』
マヤがゲンドウの方を見る。 「僕はもう、誰とも笑えません」とシンジが言って、玄関のドアが閉まる。, モノレールに乗り込んだシンジは、誰も乗車していない車内に一人ぽつんと座っていた。 ドグマへと投下されるエヴァ6号機。 胎動するエヴァ8号機とそのパイロット。 遂に集う、運命を仕組まれた子供たち。 果たして、生きることを望む人々の物語は、どこへ続くのか。 次回、ヱヴァンゲリヲン … 「エントリープラグ周辺にコアらしき侵食部位を確認」とシゲルが続ける。 初号機に搭乗したシンジは、山の谷間に機体を屈めて待機していた。
「我慢してよ……エヴァ2号機。私も……我慢する……」
「だけどなあ、そうやっていじけてたって、何にも楽しいことないよ」 「ぬぁーっ！おるぁーっ！！」 「そうか、ならば出て行け」 その頃、地下のケージでは初号機のダミーシステム拒絶によって作業が難航していた。 「やはり、あの二人で初号機の覚醒は成ったな」 「お前が死ぬぞ！」とゲンドウは声を強める。
シゲルが通信でそれを伝える。 市民と一緒にケーブルカーに乗っていたシンジは、身を縮めて床を見つめている。, 発令所に警報が鳴り響く。 玄関に見送りに来ていたペンペンが悲しそうな鳴き声を上げる。 使徒は、高く持ち上げた初号機を地面に叩きつけて帯状の腕を引き抜いた。それと同時に初号機の傷口から大量の血が噴出す。初号機は完全に沈黙したかに見えた。 「動いてる……活動限界のはずなのに……」 ゲンドウはすぐさま「第一種戦闘配置」を指示する。 「……おっ、なるほど。都合のいい奴ね。やっぱ匂いが違うからかなぁ」 シンジはイヤホンをしたままレイを見つめる。 「やめろシンジくん！自分が何をしているか考えてみろ！」 「あとはリツコに引き継いで問題なさそうね」
マヤは主モニターに移る映像を見て恐怖を覚える。 その光景を目の当たりにしたミサトが叫ぶ。 「実験中止！回路切断！」 「まさか、処置ってことはないですよね」とマヤが心配そうな声を上げる。 ゲンドウの指示によって、シンジの乗るコックピット内に異変が生じる。 「おりゃ〜っ！」 「まさか……」 「いかん、神経接続を28%にカットだ！」と冬月が声を上げるが、ゲンドウがそれを止める。 「どうしたの！？」 「被害状況は？」 そして、2号機の活動限界が訪れる。 次回、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q。 「子供の駄々に付き合ってる暇はない」 そう言ってマヤはミサトの方に振り返る。 ミサトは零号機と使徒の攻防を見て希望を失いかける。 シンジは拳を握ってゲンドウを見つめると、表情を引き締めてその一歩を踏み出す。 爆煙が晴れて、徐々に景色が見え始める。まず姿を現したのは、墨のように黒く焦げた零号機。そして、その奥に佇むのは、全くダメージを受けていない使徒の姿だった。, 『当シェルターは、危険区域に指定されました。速やかに安全区域に退避してください。繰り返します。当シェルターは──』 マヤがモニターを確認してミサトに答える。 「いいの、碇君。私が消えても代わりはいるもの」 「了解」 そこに、月面から飛来したエヴァMark.06に乗ってカヲルが現れる。 レイの脚には、シンジの使っていた音楽プレイヤーが巻かれていた。レイは、本当にシンジの事を想っていたのだった。 「分かってると思うけど、NERVの登録を抹消されても監視は続くし、行動にはかなりの制限がつくから。忘れ物。鈴原君と相田君から何度も留守電が入ってる。心配してるのよ」 ミサトはシンジの身を案ずる。 「ん……」 「N2誘導弾の第3弾を許可する！直援に回せ！」とマコトが追撃を指示する。 「射出信号は？」と冬月が聞く。
ケンスケは嬉しそうな顔を向ける。しかし、シンジは複雑な内心を隠せなかった。 「僕と同じだよ」と幼いシンジが言う。
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